「まんが日本昔ばなし」の語りやテレビドラマ「家政婦は見た!」の主演などで人気を博し、今年1月に82歳で亡くなった俳優の市原悦子さん。戦時中は千葉県千代田町(現・四街道市)に疎開し、地元の小中学校に通っていた。亡くなる前まで、その疎開体験を原点に戦争童話を30年近く朗読し、戦争の悲惨さを語っていた。市原さんの同級生やファンでつくる同市の地元後援会はこの夏、惜しみつつ解散した。
四街道市大日の市文化センターで7月26日、地元の後援会「女優市原悦子なのはな会」の解散総会が開かれ、約20人が市原さんとの思い出を語り合った。会は約30年前、市原さんと同じ小学校や中学校に通っていた同級生らで設立された。
9月には会の役員数人が袖ケ浦市にある市原さんの墓を訪ねて別れを惜しみ、解散などを報告した。妻が同級生で会長の大熊文夫さん(82)=四街道市内黒田=は、市原さんが生前に「私の演劇の原点は四街道での疎開生活です」と話すのを聞いた。大熊さんによると、市原さんは一面が畑だった内黒田地区へ出身地の千葉市から約5年間、疎開し、四街道小学校や現在の千葉敬愛高校付近にあった中学校までの約2、3キロを通っていた。
同様に千葉市から疎開した市原…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル